愛する人からの暴力は、想像できないくらいあなたの大きな心のダメージを与えます。
しかしそのシグナルを早期にキャッチすることで、身を守ることが可能です。
今回はDV加害者の心理学的メカニズムと、DVの危険をはらむ男性を見分ける方法について紹介します。
最後にDVをする男性のチェックリストを用意しましたので、必要であればご活用ください。
DVをする男性の行動特性や心理状態を理解し、あなた自身や身の回りの大切な人が被害に遭わないための情報をお伝えします。
DVをする男性の心理学的なメカニズム
なぜ愛する人に暴力を振るってしまうのでしょうか？
まずはDVをする男性の心理学的なメカニズムについて考察してみましょう。
支配欲とコントロール
DVを行う男性の中には、パートナーに対する支配権を握りたい、あるいはすでに握っていると感じたいという強い欲求を持つ人がいます。
自己の意志をパートナーに押し付け、彼らの行動や思考をコントロールしようとするのです。
そして、その支配から離れようとするパートナーに対して、更なる支配を強く求め、これが暴力行為につながることがあります。
自己中心性
DVの加害者はしばしば自己中心的な特徴が見られます。
そういった人には自分の価値観、感情、注意、ニーズを最優先し、パートナーの感情や意見を無視しやすい傾向が見られます。
そしてパートナーが彼らの考えや感情と異なる反応を見せた時、それが自分への反抗や無視だと認識し、これが暴力の引き金になります。
被害意識
加害者はしばしば強い被害意識を抱きます。
彼らは周囲が自分を誤解している、裏切っていると感じがちです。
その結果、パートナーに対して過度な要求をし、その応え方に関して過剰反応をします。
そして、暴力行為は自己防衛や正当な対応であると思い込むことがあります。
低い自己肯定感
加害者はしばしば自己肯定感が低く、自己評価も低いことが特徴的です。
彼らは自己の価値を認めることが難しく、パートナーを攻撃することで自己の優越感を得ようとする傾向があります。
彼らはパートナーを貶めることで自分を高めようとし、その行為が暴力行為に結びつくことがあります。
感情の制御困難
DVの加害者は、自身の感情をコントロールするのが困難なケースがあります。
特に怒りに対する制御機能が低下していることが見られるのです。
彼らは些細な出来事に過剰に反応し、その怒りをパートナーにぶつけることがあります。
その感情を適切にコントロール、表現する方法を知らないことが暴力行為につながることがあります。
以上が、DV加害者に見られる心理学的なメカニズムです。
もちろんこれらだけで全てを説明し、定義することはできません。
これら全ての特性が存在すれば必ずDVをするとは限らず、またこれらが全くなければDVをしないとも限りません。
DV行為は個々の心理的要素だけでなく、社会環境や文化、制度など複雑に絡み合った要素が影響していることを理解してください。
DVをする男性の特徴
DVをする男性にはどのような特徴や共通点があるのでしょうか？
育ってきた環境
DV加害者の多くは子供時代に、家庭内暴力の惨状に立ち会っています。
父親が母親に対して暴力を振るう家庭環境で過ごしたり
母親が傾倒したパートナーから苦痛を見せつけられたり
兄弟から喧嘩するやり方を学んだりした場合など
幼い時から暴力が日常生活の一部であると認識します。
これにより、暴力が解決策であるという誤ったメッセージが潜在意識に刻まれ、自己と他者への暴力が許容されるという歪んだ価値観を形成する恐れがあります。
言葉遣い
DV加害者の言葉遣いは強烈な特徴を持ち、パートナーに対する言及はしばしば命令形で行われます。
「そこに座れ」
「料理を作れ」
このようにパートナーに対して、何をすべきかを命令する特徴があります。
また、精神的な暴力の一環として、名前を呼ぶ代わりに侮辱的なニックネームを用いることがあります。
彼らはまたパートナーの容姿、知性、能力、逸脱行為など、あらゆる面で批判的な言葉を使います。
これはパートナーの自尊心を貶め、自身の支配力を強化するための手段である場合が多いです。
自己中心的
DV加害者はしばしば自己中心的な思考や行動をします。
彼らは自分の価値観、視点、感情、欲望を何よりも重要とみなし、自分以外の人々や事情を二の次に考えます。
これはパートナーや他人の感情、思考、意見を無視する傾向につながります。
彼の世界では、彼が正しい、優先であり、統制しているという意識があるのでしょう。
自己中心的な心が思考や行動の基礎にあります。
コントロール欲
DV加害者の特徴的な行動パターンの一つにコントロール欲があります。
彼らはパートナーの生活各面について、事細かな支配や把握を試みます。
時間の管理、行動の監視、出費の制限、出かける場所の決定、着る服の選択…
ありとあらゆるものが含まれます。
パートナーの自由を奪うことでパートナーが全力で抵抗することができなくなります。
こうすることで、彼のコントロール力をさらに強化するのです。
感情表現の不適切さ
DV加害者は怒りなど、強烈な感情を上手く処理することが困難なケースが多いです。
彼らはストレスを感じた瞬間に感情的な爆発を起こす傾向があり、かつ怒りが沸き上がってきた時にその感情を処理するスキルが欠けているのです。
また、恥や恐怖、悲しみ、罪悪感などの脆弱な感情を認めることも避けがち。
その感情を怒りという外向きの形で表現する傾向にあります。
DVをする男性のチェックリスト
□ パートナーに対する支配的な振る舞いが見られる
□ 自分やパートナーに対する過度の嫉妬心を持つ
□ 怒りやすく、興奮しやすい性格がある
□ 自身の行動の責任から逃れようとする傾向がある
□ パートナーを侮辱したり、罵倒する行為がある
□ パートナーを精神的に支配する行為（恐怖を煽る、ガスライティング等）がある
□ 過去にパートナーに対する暴行行為があったと話すのを聞いた
□ パートナーのプライバシーを侵害する行為がある（メールや電話を勝手に確認する等）
□ パートナーを恐怖で支配しようとする行為がある
□ パートナーに対する身体的な暴力を行う
以上がDVをする男性を見分けるためのチェックリストです。
これらの項目に該当する場合、その人はDVをする男性である可能性があります。
もしも一つでも該当する項目があったら、専門家や信頼できる人に相談し、必要ならば援助を求めてください。
あなたの安全が最優先です！
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